オンラインAGA診療の「国内製」と「海外製」は何が違うのか|料金ページの読み方

料金の基礎知識

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オンラインでAGA治療を始めようと料金ページを開くと、同じフィナステリドなのに2つの価格が並んでいることがあります。成分の名前は同じで、違いとして書かれているのは「国内製」という3文字だけ、ということも珍しくありません。

安いほうを選べばいいのか、それとも安いのには理由があるのか。医師に相談する前の段階で、この判断を自分ひとりで下すことになります。検索しても、この違いを強い調子で断定する記事と、まったく触れない記事に分かれていて、どちらを信じればいいのか分からない、という状態になりがちです。

この記事が扱うのは、どちらを選ぶべきかではありません。各院の公式サイトに何が書いてあり、何が書かれていないのかです。公式サイトの記載を並べて、読者が自分で確認できる状態にすることを目的にしています。

そのため、この記事には断定していない箇所がいくつも出てきます。公式サイトに位置づけの説明がない院について、こちらで推測して「これは国内で承認されていない薬だ」と書くことはしません。確認できたことと、確認できなかったことを、そのまま書きます。効果の感じ方や体験談、症例写真は扱いません。

この記事でわかることと、扱わないこと

この章では、本記事の範囲を先に示します。

本記事が扱うAGA治療は、公的医療保険が適用されない自由診療です。効果や副作用の感じ方には個人差があり、処方は医師の診察・判断のもとで行われます。

この記事で扱うこと

  • オンライン診療を行う3院(クリニックフォア・DMMオンラインクリニック・レバクリ)の料金ページに、国内製とそれ以外のプランがどう並んでいるか
  • 各プランに表記されている用量と、添付文書で定められている国内の承認用量との照合
  • 各院が自社サイトで、そのプランの位置づけをどう説明しているか、あるいは説明していないか

この記事で扱わないこと

  • どちらのプランが安全か、効果があるかという判断
  • 医薬品の個人輸入の是非についての意見
  • 特定のクリニックを推奨すること

料金そのものの比較(1年・2年でいくらになるか)は、別の記事で9院分をまとめています。

9院の年間の薬代シミュレーション

フィナステリドとデュタステリドの承認用量

この記事の話は、国内で承認されている用量がいくつなのかを押さえないと読めません。先に、2つの薬剤の添付文書に定められた内容を示します。

フィナステリド

効能又は効果: 男性における男性型脱毛症の進行遅延

用法及び用量: 添付文書では「男性成人には、通常、フィナステリドとして0.2mgを1日1回経口投与する。なお、必要に応じて適宜増量できるが、1日1mgを上限とする」と定められています。

主なリスク・副作用: 重大な副作用として肝機能障害(頻度不明)が報告されています。そのほかの副作用として、そう痒症、じん麻疹、発疹、血管浮腫、リビドー減退、勃起機能不全、射精障害、精液量減少、睾丸痛、血精液症、男性不妊症・精液の質低下、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、乳房圧痛、乳房肥大、抑うつ症状、めまいが報告されています。

禁忌: 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある人、妊婦または妊娠している可能性のある女性および授乳中の女性には投与できません。

デュタステリド

効能又は効果: 男性における男性型脱毛症

用法及び用量: 添付文書では「男性成人には、通常、デュタステリドとして0.1mgを1日1回経口投与する。なお、必要に応じて0.5mgを1日1回経口投与する」と定められています。

主なリスク・副作用: 重大な副作用として肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)が報告されています。そのほかの副作用として、発疹、蕁麻疹、アレルギー反応、そう痒症、限局性浮腫、血管性浮腫、頭痛、抑うつ気分、浮動性めまい、味覚異常、性機能不全(リビドー減退、勃起不全、射精障害)、乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)、精巣痛、精巣腫脹、脱毛症(主に体毛脱落)、多毛症、腹部不快感、腹痛、下痢、倦怠感、血中CK増加が報告されています。

禁忌: 本剤の成分および他の5α還元酵素阻害薬に対し過敏症の既往歴のある人、女性、小児等、重度の肝機能障害のある人には投与できません。

服用期間の目安: 両剤とも、一般的に、変化を実感するまでには3〜6か月程度の継続が必要とされています。感じ方には個人差があります。

つまり、国内の承認用量はフィナステリドが1日1mgまで、デュタステリドが1日0.1mgまたは0.5mgです。この2つの数字を持って、次の章の料金ページを見てください。どの用量で処方するかは、医師の診察・判断によって決まります。

「国内製」と、それ以外のプランで価格はどれくらい違うか

3院とも、同じ成分について2つの系統のプランを公表しており、価格には月あたりおよそ1,000〜3,500円の差があります。

※AGA治療は自由診療(保険適用外)です。※薬剤の効能・用法用量・副作用・禁忌は前章「フィナステリドとデュタステリドの承認用量」をご確認ください。※料金は2026年8月13日調査時点・税込です。特定のクリニックを「最安」「おすすめ」と示すものではありません。

クリニック薬剤国内製と表記されたプランの月額(税込)もう一方のプランの月額(税込)もう一方のプランの用量の表記
クリニックフォアフィナステリド4,498〜6,919円3,412円用量の表記なし(「海外製」と表記)
DMMオンラインクリニックフィナステリド5,830円3,520円1mg
DMMオンラインクリニックデュタステリド6,820円4,840円0.6mg
レバクリフィナステリド5,445円3,465円1.3mg
レバクリデュタステリド6,435円4,950円0.5mg
  • ※料金は2026年8月13日に3院の公式料金ページを確認した時点のものです。表示価格はすべて税込で、薬代のみです(診察料・送料は含みません)。
  • ※いずれも定期配送を1ヶ月ごとに設定した場合の月額です。クリニックフォアのみ定期配送の価格が幅で示されており、下限が「12ヶ月まとめて定期」、上限が通常の定期配送(1ヶ月ごと)の1ヶ月あたりの薬代です。
  • ※クリニックフォアのフィナステリドは、国内製のプランに初回価格の設定がなく、もう一方のプランには初回に適用される価格(クーポンコードの適用が条件)があります。
  • ※契約期間を長くすると、いずれのプランも月あたりの金額は下がります。期間の異なるプランどうしを月換算で比べると、実際より差が大きく見えます。

3院とも、料金ページを開いたときに最初に表示されるのは、価格の安いほうのプランです。国内製のプランを見るには、タブを切り替えたり、「国内製はこちら」といったボタンを押したりする必要があります。自分がいま見ている金額がどちらのプランのものなのかは、意識して確認しないと分かりません。

もう1つ、最初に表示される金額が初回だけの価格になっている場合もあります。初回と2ヶ月目以降で何が変わるかは、別の記事で型ごとに整理しています。

初回価格の4つのパターンと見分け方

用量の表記が院によって違う

料金ページに書かれている用量を前章の承認用量と照合すると、一致しないものがあります。

フィナステリド ― 1mgと1.3mg

レバクリの「海外製プラン」として表示される育毛プランには、フィナステリド内服1.3mgと記載されています。前章のとおり、フィナステリドの添付文書は1日1mgを上限としています。同院の国内製のプランは1mgと記載されており、こちらは承認用量の範囲内です。

DMMオンラインクリニックは、国内製と表記されたプランもそうでないプランも、どちらも1mgと記載されています。用量の表記に違いはありません。

クリニックフォアは、海外製と表記されたプランに用量の記載が見当たりませんでした。

デュタステリド ― 0.5mgと0.6mg

DMMオンラインクリニックで「国内製」と表記されていないデュタステリドのプランには、0.6mgと記載されています。前章のとおり、デュタステリドの添付文書が定める用量は0.1mgまたは0.5mgで、0.6mgという用量はそこに含まれていません。同院の国内製のプランは0.5mgと記載されています。

レバクリは、国内製のプランもそうでないプランも0.5mgと記載されています。

この照合で言えるのは、「料金ページに書かれた用量が、国内の承認用量の範囲と一致するかどうか」までです。用量が範囲外であることが、ただちに効果や安全性についての評価になるわけではありません。どの薬剤をどの用量で用いるかは医師の診察・判断によるものであり、気になる点は診察時に確認してください。

ただし、価格を比べるという目的に限って言えば、この違いは無視できません。用量の違うものは、同じ条件のものとして並べられないからです。

各院が公式サイトでどう説明しているか

同じ「もう一方のプラン」でも、その位置づけをどう説明しているかは3院でばらばらです。

クリニックフォア ― 個人輸入である旨を明記している

料金表の下に「本治療に用いる海外製の医薬品・機器等は厚生局の正式なプロセスを経て、当院医師の判断の下、個人輸入をしたものになります」と記載されています。3院のなかで、入手経路を明示しているのはこの院だけです。

DMMオンラインクリニック ― 「国内製」の表記の有無で分けている

薬剤の一覧に「国内製フィナステリド1mg」「国内製デュタステリド0.5mg」という項目と、「フィナステリド1mg」「デュタステリド0.6mg」という項目が並んでいます。「国内製」と書かれていないほうが何なのかについての説明は、確認した範囲では見当たりませんでした。

レバクリ ― タブの表記のみで、位置づけの説明が見当たらない

プランのカードに「■ 海外製プラン」と表示され、「国内製はこちら」を押すと国内製の価格が表示される構造です。「海外製」がどこで製造され、どのような経路で入手されたものかについての説明は、確認した範囲では見当たりませんでした。

説明がある例 ― AGAスキンクリニックの記載

比較のために、来院型のクリニックの例を挙げます。AGAスキンクリニックは、自院で扱う一部の薬剤について「日本国内未承認医薬品または医療機器を用いて処置を行います」「当院で個人輸入手続きをしております」「医薬品作用被害救済制度の対象にはなりません」と料金ページに記載しています。

説明が見当たらないことが、ただちに問題があることを意味するわけではありません。サイトの別の場所や、診察時の説明で伝えられている可能性もあります。ただ、公式の料金ページだけを見て判断しようとすると、3院のうち2院については位置づけを読み取れない、というのが確認できた事実です。この点は、契約前に自分で確認する項目になります。

国内で承認されていない医薬品を用いた治療について

前章のとおり、3院のうち2院については、そのプランの薬剤が国内で承認されたものかどうかを公式サイトから判別できませんでした。したがって本記事は、特定の院について「国内で承認されていない医薬品を用いている」と述べるものではありません。

そのうえで、一般論として、国内で承認されていない医薬品を用いた自由診療には、次の点があてはまります。治療を検討する際は、これらが説明されているかどうかを確認の手がかりにしてください。

  1. 国内で承認されていない医薬品であること。医薬品医療機器等法にもとづく国内の承認を受けていない医薬品です。
  2. 入手経路。国内で承認されていない医薬品は、医師による個人輸入等の方法で入手されます。個人輸入により入手される医薬品には、その品質・有効性・安全性について国内の承認審査を経ていないという前提があります。
  3. 国内の承認医薬品の有無。男性型脱毛症については、フィナステリドおよびデュタステリドを有効成分とする医薬品が国内で承認されています(用量は前章のとおり)。同一の有効成分について国内承認薬が存在します。
  4. 諸外国における安全性等に係る情報。個々の医薬品について、諸外国での使用実績や規制上の位置づけは製品ごとに異なります。本記事では、各院が用いる具体的な製品を特定できていないため、それぞれの安全性等に係る情報を示すことができません。
  5. 医薬品副作用被害救済制度の対象外であること。国内で承認されていない医薬品を使用して健康被害が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度による救済の対象とはなりません。

これらは、国内で承認されていない医薬品を用いた治療について、医療広告のルール上、説明が求められている事項でもあります。診察を受ける際に、処方される薬剤がどれにあたるのかを確認してください。

同じ成分でも「同じ条件」ではない ― 価格を比べるときの4つの確認項目

料金を比べる前に、次の4点がそろっているかを確認すると、比べられるものと比べられないものを切り分けられます。

1. 国内製と表記されているかどうか

この記事で見てきた項目です。オンライン診療の3院では、同じ成分に2系統のプランが並んでいます。

2. 用量

フィナステリドは1mgか、それ以外か。デュタステリドは0.5mg(または0.1mg)か、それ以外か。前章のとおり、料金ページに書かれた用量が承認用量の範囲と一致しない場合があります。

3. 錠数の単位

1ヶ月分として28錠を出す院と30錠を出す院があります。同じ「1ヶ月」でも日数が違うため、月額をそのまま比べると2日分ずれます。

4. 契約期間

多くの院で、契約期間が長いほど月あたりの金額は下がります。1ヶ月ごとの定期と12ヶ月まとめての定期を月換算で並べると、同じ院でも倍近く違って見えます。

この4点をそろえたうえで9院を並べた表は、別の記事にまとめています。

9院の年間の薬代シミュレーション

1年間に支払った医療費をどう扱うかという論点は、国税庁の資料をもとに別の記事で整理しています。

AGA治療費は医療費控除の対象になるか

よくある質問

Q. 公式サイトで見た金額と、比較記事の金額が違うのはなぜですか

同じ院の同じ成分に複数のプランがあり、どのプランの金額を載せているかが記事によって違うためです。オンライン診療の3院では、料金ページを開いたときに最初に表示されるのは価格の安いプランです。比較記事を読むときは、その金額がどのプランのものかが書かれているかを確認してください。書かれていない場合、その記事は条件の違うものを並べている可能性があります。

Q. 「海外製」と書かれている薬は、国内で承認されていないということですか

そう決めつけることはできません。確認した3院のうち、入手経路を明記しているのはクリニックフォア(医師による個人輸入である旨を記載)のみで、残る2院は公式の料金ページに位置づけの説明が見当たりませんでした。判断するには、診察時に「処方される薬剤は国内で承認されたものか」を直接確認するのが確実です。

Q. 用量が多いほうが効果があるということですか

本記事は効果について述べるものではありません。用量については、添付文書で承認された範囲が定められており、その範囲内でどの用量を用いるかは医師の診察・判断によって決まります。判断の材料は診察で得てください。

Q. どちらのプランを選べばよいですか

本記事は特定のプランを推奨するものではありません。この記事の目的は、料金ページに並んでいる2つの価格が何によって違うのかを読み取れるようにすることです。そのうえでどちらを選ぶかは、医師の診察を経たご本人の判断になります。

出典とデータの確認日

料金・各院の記載内容: 3院の公式サイトを2026年8月13日に確認しました。料金ページがJavaScriptで描画される院、タブやボタンの操作ではじめて表示される情報がある院があるため、すべての表示を展開したうえで取得しています。

  • クリニックフォア: https://www.clinicfor.life/telemedicine/aga/ (確認日: 2026年8月13日)
  • DMMオンラインクリニック: https://clinic.dmm.com/menu/aga-male/ (確認日: 2026年8月13日)
  • レバクリ: https://levcli.jp/male-aga/ / https://levcli.jp/male-aga/plans/ (確認日: 2026年8月13日)
  • AGAスキンクリニック(比較のために引用): https://www.agaskin.net/price/ (確認日: 2026年8月13日)

薬剤の効能・用法用量・副作用・禁忌: フィナステリド錠およびデュタステリドカプセルの添付文書(いずれも2026年8月13日確認)を出典としています。服用期間の目安については、日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」を参考にしています。

掲載した料金は2026年8月13日時点のものです。料金改定やプラン構成の変更は告知なく行われることがあるため、契約前に公式サイトで最新の情報を確認してください。

更新履歴

  • 2026-08-13 添付文書との逐語照合により、副作用の記載を全項目に補正(フィナステリド3項目・デュタステリド4項目の追加、重大な副作用に頻度不明を付記)

このページの内容を修正した場合は、修正した日付と内容をここに記録します。料金の改定にともなう数値の更新も、訂正と同じように記録します。

  • 2026年8月14日: デュタステリドの禁忌の引用にある「5α還元酵素阻害薬」の表記を、添付文書の原文どおり(ハイフンなし)に直しました。あわせて、服用期間の目安を1文追記しています。掲載している金額に変更はありません。
  • 2026年8月13日: 料金表の見出しに税区分(税込)を明記し、表の直下に料金の確認日を追記しました。掲載している金額に変更はありません。
  • 2026年8月13日: 公開

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